老人ホームの夜間のスタッフ不足で夜中のトイレが間に合わない 体験談⑧
義父が老人ホームに入所する前にしっかり見学に行ったのですが、その時には気づかなかったことで後悔したことがあります。
それは、夜間のスタッフの人数が少ないことです。
見学に行った時間は、スタッフの人数が多い時間帯でした。食事タイムで、スタッフ全員が食堂に集まっていました。リハビリを兼ねて、できるだけ自分で食べることができるように環境を整えていたために、人数が足りないとは感じませんでした。
しかし、入所してみると夕食が終わり就寝準備をする頃には、介護スタッフは夜勤の方しかいません。
夜間のスタッフが少ない
夕方になると、少ない人数で全員の寝る準備をしていきます。
老人ホームなので、それぞれ様々な介護を必要としています。車いすからベッドへの移動、トイレ、寝る体制作りなどです。
入居者は、呼び出しボタンがあるものの、スタッフに用事があっても順番を待たないといけません。
忙しそうな姿を見ていると、呼び出しボタンを押すのをためらってしまうそうです。
特に困るのが、トイレです。介護が必要な方はトイレの介助が大変です。一人に対してかかる時間が長くなります。
歩行器で歩ける人でも、トイレの際には必ず介助がいないと危険です。転倒する恐れがあるからです。
また、一人で手すりにつかまってどれくらい立てるのかで、介助人数も異なります。
全く立てない場合には、介助は2人必要です。立つのに補助する人と、おむつやズボンを履かせる人です。
スタッフ不足で夜間のトイレが間に合わずオムツになることも
高齢になると、トイレが間に合いません。介助があればトイレに行ける人も、もしものためにオムツの着用になります。
義父は、尿意があり車いすでトイレに行けるのに、2人介助が必要なためスタッフが来るのが遅く、間に合わないことが増えました。
トイレの失敗は、痴呆を進めます。
介護があるからこそ選んだ老人ホームでも、スタッフの人数が足りているかは難しいです。これは、老人病院でも同じことが言えます。
義父は、肺炎になり入院になりました。今は病院で過ごしています。
退院した後、夜間のスタッフが充実しているホームに変更するか悩んでいます。
老人ホームの見学は、どうしても昼間になりがちで、レクリエーションの様子を見たり、食事の様子を見たりすることが多いと思いますが、夜間の対応も大切だな~と実感した次第です。
ホームによっては、泊まりの体験もできるところがあり、できれば、1泊や2泊をしてみるのが理想だと思います。
介護スタッフ不足は社会問題にもなっていて、介護士やお世話してくれる人の収入や待遇が充分でない問題等が山積みのようです。
これからはますます介護が必要になる人が増えると思いますので、夜間のスタッフ不足の問題は、父だけの問題ではないのでしょうね。