たん吸引 受け入れ対応可能な老人ホーム・介護施設
2020/08/08
たん吸引は時と場所を選ず、タンが詰まると命に関わることになるため、これまでは医療機関でしか行えませんでした。
しかし、平成24年に「喀痰吸引等制度(かくたんきゅういんせいど)」ができ、介護福祉士や研修を終了した介護職員ができるようになったため受け入れる施設が増えています。
同じく、自宅介護をしている場合、家族がたん吸引をするケースも増えています。
しかし、たん吸引は24時間体制での世話が必要になり、一人で介護をしている場合、寝ることさえ難しくなります。
この状況が数か月続くと、介護者が値を上げてしまったり、睡眠不足から体調を崩したり、ウツになるケースもあります。
限界を感じたら、専門の老人ホームや老人施設のお世話になる選択肢もありますので、介護者が体を壊してしまう前に検討してみてください。
タン吸引可能なホームや施設を選ぶ場合、医療機関と連携し、万が一の時にもスムーズに対応できる体制を備えた施設を選ぶことが大切です。
ご希望のホームが見つかったら、詳しい資料やパンフレットを取り寄せて見てください。
たん吸引について
家族がたん吸引を行う場合、研修などを受けてやり方をマスターしてからの実践となります。
たん吸引には、吸引器、吸引用カテーテル、手袋、マスク、水の入った万能壺、アルコール綿、ガーグルベースン(口腔内吸引時使用)、ビニール袋、聴診器、パルスオキシメーターなどが必要になります。
私のうちの経験談ですが、父が在宅介護で亡くなりました。最期に近づくと自分の力でタンを排出できなくなり、たん吸引が必要になりました。
母が介護のほとんどをしていましたが、さすがにたん吸引は苦手の様でした。研修などでやり方をマスターし、完全な消毒などをした後、父の喉に管を入れるのですが、父が「おえっ」とするので、なかなかうまく奥に入らないようでした。
怖がらないで躊躇しないでやるのがポイントの様です。これも慣れだと思うのですが、一番大変なのが、たえずタンが絡み苦しそうな父にために24時間体制で臨まなくてはいけなかったことです。
タンが絡むのは昼も夜もなく、タンを取り除かないと窒息死の可能性があります。
寝たきり介護が長く、介護する人が疲弊している場合、たん吸引が負担になるケースが多く、限界が来る前に老人ホームや施設のお世話になるのも選択肢の1つです。