年金の金額で入れる老人施設や老人ホーム選び
2017/08/31
年々伸びていく日本の平均寿命。厚生労働省の発表によると、2014年の平均寿命は男性が80.21歳、女性が86.61歳でした。
2000年時点では、男性が77.72歳、女性が84.60歳ですから、14年間で男性2.49歳、女性2.01歳伸びたことになります。
現在の医療技術は、これまでにない進歩を遂げていますから、2030年頃には90歳オーバーになっていそうですね。
平均寿命が伸びるのはうれしいことですが、老後資金が心配になってきますよね。高齢者にとっては、これまでの貯蓄や年金だけが頼りですから、老後設計を慎重に考えないといけません。
現実的には、健康で自立できるうちはできるだけ自力で生活をして、介護が必要になったときに老人ホームや施設を利用することになるかと思います。
老後施設にはいろいろなタイプがありますが、利用するにはおおよそ以下のような料金がかかります。
【基本費用】
①入居一時金・・0円~数千万円
②家賃
③共益費
④生活支援サービス(サ高住:安否確認等)
⑤食費●追加費用(オプション)
⑥掃除、買い物、調理手伝い(追加サービス)
⑦医療費
⑧介護支援費
⑨おむつ、身の回りもの
基本的な費用は①~⑤ですが、要支援や要介護になりますと、⑥~⑦の追加金額がプラスされていきます。
自分の寿命は誰にもわかりませんので、貯蓄を切り崩さないようにし、出来る限り年金内の金額で抑えておくと安心ですよね。
業種や勤務年数、年収、加入年数により違ってきますが、年金の平均は、以下のようになっています。
- 国民年金 独身 5万~6万4000円
- 国民年金 夫婦 10万~12万8000円
- 厚生年金 夫婦 22万6000円(日本年金機構モデル平均)
- 厚生年金 独身 16万2000円(老齢基礎年金6万4000円、老齢厚生年金9万8000円)
- 遺族年金 妻のみ 13万7500円(夫の遺族厚生年金3/4)
※制度の変更により年金額は減少しています
老人ホームや老人施設では、入居金として数十万円~数千万円に設定し、年金を見越して月額利用料の設定しているところが多くあります。
月額料金を抑えるため入居一時金を多く払ったほうが安心のように思いますが、入居金は5年ほどで償却されてしまい、その後一切返却されません。(※償却期間はホームによって様々です)
トラブルや、病気や医療行為時には退去という条文を設けていた場合、退去しても償却された一時金は戻ってきませんので注意が必要です。
介護が必要になってくるとどんどん費用がかかるようになりますから、入居一時金はできる限り安く済ませ、なるべく年金の範囲内料金で過ごせる施設があると安心です。
そのように考えると、年金生活者にとって安心して利用できる老人ホームや老人施設は、以下のような条件ではないでしょうか。
月額10万円以下、または15万円以下で利用できる老人ホーム・老人施設
入居金0円で月額10万円以下の施設があると理想的ですが、自分の住みたい地域で探すとなるとなかなか難しいところもあります。
入居金0円のホームや施設派、特老や希望の老人ホームや施設が空くまでのつなぎ入居や、病院から退院してきてからの一時的な利用としても使うことができるため、年金生活者にとっては本当にありがたい施設だと思います。
価格が合わない時は、月額料金の安い地方の施設を視野にいれて探すと、良い施設と出会えます。