老後破産をしないために年金で入れる老人ホームを選ぶ
2016/04/16
老後破産と言う言葉は今まで一般的ではありませんでした。この言葉を口にするようになったのは、先日放送のNHKスペシャル「老人漂流社会」の続編でした。
日本の資産は老人が支えているなどと言われ、若者よりお金を持っているメージがありますが、それは一部の人達です。現在、4人に1人が高齢者と言われ、その人口は3000万人。そのうち600万人が一人暮らしをし、その半分の300万人が生活保護以下の収入で暮らしています。
それでも、生活保護を受けているのは、たったの70万人。残りの230万人は年金だけで慎ましく生活しているそうです。
国民年金の年額は、772,800円(2014年)ですから、月にすると6万4千円しかありません。この金額で生活費の全てをまかなうにはあまりにも少なすぎます。そのため若い頃にためた貯蓄を切り崩しながらの生活を余技なくされますが、何歳まで生きるか分からない現状では、いつ底を付いてもおかしくありません。
貯蓄を切り崩しながらの生活を送り、とうとう底をついてしまう・・・これが老後破産です。
年金がたっぷりもらえる人は問題ありませんが、年金と貯蓄を切り崩しながらの老後は、介護が必要になった場合注意が必要です。
身体が元気なうちは自宅で過ごし、いよいよダメになったら施設に入ろうと思っている人は多いかと思います。その施設を選ぶときの予算の立て方ですが、老後破産をしないよう計画しないといけません。
1番の問題は、何歳まで生きるかわからないこと。これが分かれば誰も苦労はしないのですが、自分が寿命だと思った時期がきても元気であれば、自ら死ぬわけにはいかないのが現状です。
自分は75歳くらいで亡くなるだろうと思っていた人が、90歳まで生きてしまったら、15年分のお金が必要になります。このことを考えると、やはりなるべくなら年金でまかなえる施設を選ぶのが得策です。
貯金を持ち出すとしても、貯蓄額に応じて最低限の予算を立て、その範囲内の施設から自分に1番合った施設を選ぶことが重要になります。豪華な設備、豪華な食事、豪華なレクレーションなど魅力的な施設はたくさんありますが、自分の年金と資産に見合っているのかを冷静に考える必要がありそうですね。