全盲でも受け入れてくれる老人ホーム 見学してきました
2020/08/08
私の母は88歳。地方で独り暮らしをしています。
膝関節変形症でひざが痛くて歩けない上、数年前に大腿骨頸部骨折をして完全に歩けなくなりました。
懸命なリハビリの結果、伝え歩きでどうにか歩けるようになりましたが、自立歩行はできません。
デイサービスとヘルパーさん、近くの親戚たちに見守れらながら数年過ごしてきましたが、50代の頃から患っていた緑内障が進行し、数年前に片目を失明しました。
片目でどうにか生活してきたのですが、3か月おきの視野検査でもう片方の目もだいぶ視野が狭くなり、近いうちに失明するという診断を受けました。
今は、あっちぶつかり、こっちぶつかりしているようです。目に衝撃が加わると眼球が破裂する可能性もあるから気を付けてと言われた様で、母も不安になったようです。
今までは、色々なサービスを受けながらも1人で出来るうちは自宅で過ごしたいという母の希望でしたが、失明するとなるとそうは言ってられません。
歩けないうえに失明したら、もう一人暮らしは不可能です。
母もそう感じたのか、老人ホームの事が話題になることが多くなり、先日帰省した時は、目が見えるうちに老人ホームに見学に行きたいと言いました。
完全に失明してからホームに入ると、トイレなどの配置もわからず、手探りで生活するのが不利になると思ったからです。
場所や雰囲気やルールを体で理解した後に目が見えなくなるのと、目が見えなくなってからホームに入所するのとはその後の生活に雲泥の差が出ます。
完全に失明する前に1年ほど猶予があるとすれば、その1年で徐々にホームに慣れていければいいなと思います。
そこで、地域の老人ホームを調べる検索サイトで、地元の老人ホームを洗い出し資料を取り寄せました。
私が資料を取り寄せたサイトです。
手当たり次第に行くのは時間とお金の無駄なので、たくさんのパンフレットの中で、場所や価格、雰囲気など良さそうなホームを洗い出し行ってみることに。
まずは1件目の見学です
条件が合いそうなホームを選んだらあとは見学です。やっぱりパンフレットだけでは分からない部分が多く、実際に見てみないと何とも言えないからです。
パンフレットに書かれている電話番号に電話をし、見学の予約を取りました。その日のうちに見学ができると言うことで、善は急げと言うことで2人でタクシーで行ってみることに。
ここで、問題なのは、母が全盲になる可能性があることで受け入れてくれるかどうかでした。
もし、黙って入所して全盲になってホームから退所となれば本末転倒ですので、すべて包み隠さずお話しました。
母の老人ホームに対する希望
①個室
②全盲でも受け入れてくれるか
③最期の時を病院で迎えたくない
④延命治療はしたくない(飲食ができなくなったら点滴などせず、苦しいことのみ取り除き、何もせず自然と枯れるまで見守ってほしい)
⑤身内が泊まれる
⑥入浴の介助
⑦比較的元気な高齢者が多い(時と場合で違ってくるのは仕方ない)
これらの母の希望を叶えてくれるホームがあれば、来春には入居予定でいます。
個室
やはり、プライバシーを保てる個室を希望しています。同室の人へ迷惑をかけたくないばかりの選択です。下の世話をしてもらうとき、臭いなど、ついつい申し訳ないと思ってしまうそうです。
できればトイレ付を希望していますが、予算が合わなければ、共同のトイレでも良いと思っていました。
もし、共同トイレに行けなくなったら、ベッドの横にポータブルトイレを置いて用を済ませ、職員の方が汚物の処理もしてくれると言う提案があったので、喜んでいました。
最終的にオムツになってしまったら、トイレ付個室もあまり意味がなくなってしまうのもありそうです。
全盲でも受け入れてくれるか
これはOKでした。入所時から全盲の方で、先日、穏やかに天命を全うした女性がいたそうです。本人や家族の方に感謝されたそうです。
最期の時を病院で迎えたくない
「看取りOK」のホームであれば希望は叶いますが、医療面が強く医師との連携が取れるホームの方が安心です。
母が見学したホームは、ホームの主治医が3人おり、体調が悪い時は往診し、最期の時を迎えるときには看取ってくれ「死亡診断書」を書いてくれます。
延命治療をしたくない
延命療法を希望しない母は、病院に入院すると治療を受けなくてはならないため、最期をホームで迎えたいと言うことです。
医療面に薄いホームの場合、医療機関に送られてしまうケースもあり、何かしらの医療行為を行うのが病院の務めなので、どうしても治療せざる得ない状況になることもあります。
ガンなどの病気の場合は、緩和ケア―などがありますが、痛みを伴わない老衰の場合は、何もせず静かに逝きたいと言うことでした。
身内が泊まれる
個室に身内が泊まれるのも大きな魅力の1つのようです。
身内の寝具は持ち込んでも良いし、希望すればレンタル寝具があるそうです。
食事も別途お金を払えば身内の食事も用意してくれるので、身内が宿泊した場合の食事の心配もありません。
母は、私がホームに訪れるたび泊まることを希望していますが、ホテル代わりに使用することはできません。
私は、最期のときにそばにいてあげることができる「身内が泊まれる老人ホーム」は非常にありがたいと思います。
入浴の介助
今でも足が悪く一人で入浴ができないため、デイサービスで週2回の入浴介助を受けています。
できれば、週3回ほど入りたいようですが、このホームでも基本は週2回でした。
比較的元気な高齢者が多い
比較的元気な高齢者が多い方が、ホームが活気づき楽しく過ごせます。
しかし、これは、その時々の入所者さんで決まるので、入ったときは良くても途中で違ってきたなど、変化があるのは仕方がない部分ですね。
老人ホームは入れ替わりも結構あるので、その時々で対処していきたいと思います。
1件目のホームは、母の希望がかなり叶うホームでした。
ホームの方も、1日でも早くホームに慣れるため、目が見えるうちの入所を提案してくれました。
母は、8割がたこのホームに決めたようですが、初めの1つで決めてしまうのも何なので、もう1件行ってみてから決めることにしました。
次のホームが、ここより条件が悪ければ、たぶん、1件目のホームに決めると思います。