脳梗塞退院後にホーム入所 空いてる施設を探すのが精一杯 失敗談①
2016/11/17
父が倒れた当時、両親は県外で2人だけで暮らしていました。
自宅は丘の上で交通の便は非常に悪く、緊急車両もスムーズに入れないような細い道と急な坂道を登りきったところにありました。
夏の暑い日に畑仕事を終えた父は脳出血で倒れてしまいました。救急車を呼んで緊急入院となり、一時は生死の境をさまよっていましたが何とか無事に退院する事ができました。
しかし、脳出血の時の後遺症で右半身は完全に麻痺してしまい、同時に認知症に似た症状を発症してしまいました。
それ以外にも、体のあちこちに他の病気が見つかり、通院を続けながらではありましたが、自宅やホームでの生活をスタートしてもよいとの許可が下りました。
病院から退院後、受け入れてくれる施設を探す
問題はそこからです。
父が退院してすぐ認知症対応の施設を探したのですが、ようやくグループホーム1軒見つけ、その施設でお世話になることになりました。
そのホームは、古い一軒家の平屋となっていて、およそ15人ほどの入所者と介護スタッフが生活していました。
看護師などのケアも受ける事ができたので助かったのですが、そのホームは一人一人の生活スペースが極端に狭く、腕を伸ばせば隣の方にぶつかってしまうようなところでした。
時々会いに入ってはいましたが、私の顔を見つけるまで無表情で黙って過ごしている様子をみると、本当に申し訳ない気持ちになりました。
私を見つけると、喜んでパッと笑顔になってくれるのはとてもありがたい事でしたが、それまでの無表情が、そのホームでの生活を物語っているようで辛かったです。
リハビリまでは手の回らないホーム生活
病院に入院していたときは、リハビリする時間やスケジュールがきちんと組まれていたのですが、ホームに入ってしまうとそういった事が細かに対応できなくなります。
レクリエーションの時間もあるのですが、それだけでは体の麻痺を回復させるには程遠く、動いていた側の体も少しづつ動かしづらくなっていて、麻痺も改善できないような感じでした。
父は、入所してから3年後に亡くなりました。
私は、結婚のときに実家を出て離れて暮らしていたのですが、県外で年老いた両親2人だけで暮らさなければいけない状況にしてしまった事に対して、ずーっとどこかで罪悪感を感じていました。
ですから、父の施設での生活を見て、できることなら、もう少し広いスペースのところで、スタッフの方も多いところに入所させてあげられてたら・・と、何度思ったかわかりません。
しかし、実家の周りはお年寄りばかりで、どこの施設も空き待ちの状態で、どうすることもできませんでした。それに、お金もあまりかけられない状況だったので、その施設に頼らざるを得ませんでした。
避けては通れない施設生活 事前にしっかり調べておく
時間の余裕があったら実家の近くの施設を見て回り、もう少し良い施設にお願いできたのかもしれません。
でも、県外に住んでいて、脳梗塞、退院と突然起こったので、とにかく受け入れてくれる施設を見つけるのが精一杯でした。
元気なうちに施設のことを両親に話すのは、誰もしたくないことです。でも、私のように離れて暮らしている場合には、親を施設で見てもらうことは避けて通れません。
私のように、バタバタしている時には、とにかく空いていて受け入れてくれるところを探すのが精一杯になってしまいます。
親が、施設でお世話になるということに目をそむけないで、両親に黙ってでも、前もって調べておくことをオススメします。