老後施設のよくあるトラブル
トラブルがなぜ起こるか
老人施設に入居すると、自分のこれまでに暮らしていた世界とまったく違うため、まったく馴染むことのできない人がでてきます。
また、しばらくすると施設の様子や人間関係が見えてきて、徐々に不満が溜まってきます。
老後施設でのトラブルとしては、大きく分けると以下の4つに大別されます。
①入居条件などに関するトラブル
②運営会社とのトラブル
③人間関係のトラブル
④金銭面でのトラブル
入居条件によるトラブル
施設に入居するには、入居条件を見満たさなくてはなりません。
各施設によって、60歳、65歳など年齢制限、自立、要支援、要介護など身体の状態の制限などが、入居条件として決められています。
公的施設の特別養護老人ホーム、老人保健施設の場合には、要介護以上が対象ですので、自立者や要支援の方は申し込むことができません。
入居時の条件を満たさない方は、契約できないことになりますので、契約に関しては、あまり問題とはなりません。
問題となるのは、過ごしているうちに身体的な状況が変化し入居条件と合わなくなった時です。
自立が条件の施設の場合、自立生活ができなくなると退去しなければなりません。要支援までという条件では、要介護になると退去しなければなりません。
また、医療機関を併設していない施設の場合には、病気になった時には、病院へ入院し治療することになります。
病気の治療が終わり、施設に戻ろうとしたときに、酸素や、胃ろう、経鼻経管栄養、吸引などの、医療的なケアが必要となった場合には、受け入れを拒否されることがあります。
これらの内容は、重要事項説明書の「入居の条件」「入院時の契約の取扱い」「施設からの解約条項」などに記載されていますので、内容と同時に、その意味をしっかり確認しておく必要があります。
特に、入居一時金が必要な施設の場合には、退去や解約すると大きな損失になります。
そんなことがないように、入居条件をしっかり確認することが必要です。
運営管理上のトラブル
施設を選ぶときに、施設の豪華さや、サービスメニューの多さに目を奪われがちですが、もっとも大切なのは、施設の運営方針です。
経営方針が利益最優先だったり、経営状態が思わしくない施設の場合には、入居してからトラブルが次々と発生します。
スタッフが疲れ果てている、スタッフが定着ぜず担当がすぐに変わってしまう、入居者の声が反映されない、などの根底には、企業の運営姿勢の問題にあります。
このような環境下の施設では、最低限のことを処理するだけで精一杯で、とても入居者が満足のいくサービスなど提供できません。
また、経営が厳しい企業では、食事やサービスの質が落ちたり、管理費の値上げや、最悪は倒産などに追い込まれるケースもあります。
反対に、いい会社が経営する施設には、優秀なスタッフと質の高い人材が集まり、スタッフが明るく活き活きと働いています。
結果、入居者に対するサービスも行き届いているし、施設内の雰囲気も明るく楽しく、おだやかな空気に満ちています。
いい施設であるかどうかは、施設長やスタッフの話しをよく聞くことでわかるといいます。また、見学に行った時に入居者の表情なども参考になります。
老後の施設は、長年にわたり生活する場でもあり、高額な費用もかかります。
老後の生活を快適で楽しいものにするためは、運営方針のしっかりした施設を選ぶことが必要ですね。
施設内での人間トラブル
人と人が接する施設内では、人間関係の問題がよく発生します。
それは、スタッフのとのトラブルであったり、入居者とのトラブルであったりします。
また、最近では異性間の問題が大きな問題となることもあるようです。
お金に関するトラブル
入居時に支払う金額は、入居一時金や介護等一時金、保証金、敷金など施設のスタイルや運営方法により、必要となる金額が違ってきます。
入居時にまとまった一時金を払い利用権を得る「入居金方式」と、入居時一時金の必要ない「月払い方式」があります。
施設の中には、退去時の条件や一時金の精算方法など契約にマイナスとなることは、しっかりと説明しないこともあります。
また、入居施設を急いで探している時などは、よく理解しないまま、流れで契約してしまうことがあります
入居時には、高額な一時金が必要な施設もあります。入居して数年で退去などが絶対にないよう、住居条件、退去条件はしっかり確認してくださいね。
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最終更新日:2016/04/17