老人ホームに入居する前に犬を老犬ホームに預ける|老人施設に犬を連れていけない
犬や猫を飼っている高齢者が、ペットのお世話ができなくなったり、ペットを連れていけない老人ホームに入居せざるを得ない時、愛犬を「老犬ホーム」に預けると言う選択肢があります。
ある女性(84歳)は、一軒家で10歳の犬を飼っていましたが、足腰が弱り耳も遠くなってきたため、一人暮らしに不安を感じ、サ高住に引っ越しするになりました。
女性の周りには、自身の条件に合ったペットと一緒に入居できる施設がなく、愛犬を「老犬ホーム」に預けることにしました。
ペットと一緒に入れる施設は増えていますが、まだまだ少ないのが現状で、自分の地域には無かったり、予算が合わなかったりと自分が望んだ通りにはいかないのが現実です。
ペットを預けることができる老犬ホーム
女性が選んだのは、熊本県菊池市の「老犬ホーム トップ」です。
トップは、約40頭の犬が暮らし、犬舎のほか、室内運動場やドッグランを備えています。
犬との面会は自由で、老犬ホームに行けない場合は、自宅や施設まで連れてきてくれます。(有料)
女性の場合は、トップの代表の方がワゴン車で愛犬を乗せて女性宅を訪問。女性は後部座席で1時間ほど愛犬との触れ合いの時間を持ちました。
女性は、時々会える愛犬との再会を楽しみに暮らしています。
老犬ホームトップでは、ブログで犬の様子を掲載し、犬ごとのフォトアルバムを飼い主に送っています。
女性は、「たまにしか会えないのは残念だけど、アルバムで元気な姿を見られるのがうれしい」と言っています。
飼い犬の寿命は延びる一方
人間の寿命も延びていますが、犬などのペットの寿命も延びています。
2017年の犬の平均寿命は、14.2歳。今から35年ほど前の犬の平均寿命は7.5歳でしたから、約2倍に伸びていることになります。
犬の寿命が延びたことにより、人間と同じように、認知症による徘徊や夜泣きや寝たきりが増えています。
高齢になった飼い主が高齢犬の世話をする「老々介護」がここでも起きています。
飼えなくなった犬などを預かる「老犬ホーム」は、この3,4年で急増し、全国に150軒ほどあります。(2018年1月26日読売新聞)
犬やペットを飼うことは、高齢者の癒しと健康増進効果があると言われています。
飼い主の体調が悪い時、犬を一時的に預けたり、飼い主が老人ホームに入居する際、犬を引き取るなど、そんな施設が増えれば、高齢者も安心して犬を飼うことができますね。
「老犬ホーム トップ」のような施設が全国にたくさんできることを望みます。