認知症の徘徊を未然に防ぐ徘徊センサー【おでかけキャッチ】
高齢者が増え続けるとともに、認知症の患者も増え続けています。
厚生労働省の厚生労働白書(令和2年版)によると、日本の平均寿命はこの約30年間で約5年以上伸びており、これからの20年間でも約2年伸びると推計されています。
それに伴い、認知症患者も増え続けています。2012年には、認知症患者数は約460万人、高齢者人口の約15%でしたが、4年後(2025年)には、5人に1人、約20%が認知症になると予測されています。
認知症には様々な症状がありますが、その中でも、介護する人を悩ませているのが「徘徊」ではないでしょうか。
徘徊性認知症の苦労
私が住む地域でも、市内の防災放送で「迷い人」のアナウンスを時々耳にします。
年齢、性別、身体の特徴、行方不明になったときの日時や場所、服装などをアナウンスし、気づいた方は警察に連絡するように呼び掛けています。
アナウンスは、以前より多くなったような気もします。
真夏の酷暑や真冬の極寒では、命に係わることもあるので、一刻も早い保護が求められますよね。
ご家族も探し回ったりしているかと思いますので、さぞかし心配かと思います。
これが度重なると、介護する人の疲労やストレスもMAXです。
対策としては、部屋に鍵をかけたり玄関に鍵をかけたりして、出かけられない様にする方も多いかと思いますが、閉じ込めることで患者さんのストレスが増し、認知症に悪影響を与えるとも言われています。
そこで、介護する人、される人のストレスを少しでも軽減する【おでかけキャッチ】と言う機器をご紹介します。
【おでかけキャッチ】は、認知症患者さんが玄関を通過し外に出ていくことをお知らせする徘徊センサーです。
従来の徘徊センサーとは逆の発想
本来、出て行ったことを知らせる「お知らせ機能」は、徘徊センサーの機器(認証キー)を認知症患者さん本人が身に着け、本体ユニットを置いた玄関を通過すると家族に知らせると言うシステムが主流でした。
そうなると、機器(認証キー)の管理は患者さんがすることになり、身に着けるのを忘れたり、紛失したり、取り外してしまったりと、正しく機能しない例も多く、なかなか上手くいかないことも多々ありました。
そこで、逆の発想でその問題を解決したのが、【おでかけキャッチ】です。
おでかけキャッチは、認証キーは家族が身に着け、患者さんは何も身に着けません。
身に着けた家族や介護者だけが玄関を通過でき、身に着けていない患者さんが通過するとセンサーが働き、お知らせする仕組みです。
これなら、患者さんは何も持たないため、患者さんが失くしたり取り外したりする心配はないですね。
お知らせする機器を家族や介護者の近くに置いておけば、出ていく時にセンサーが作動しすぐに対応することができます。
いつ出て行ったかも分からないと探すのも大変です。
【おでかけキャッチ】はレンタルも可能・介護保険も使える
【おでかけキャッチ】の購入価格は224,640円(税込)と高額ですが、レンタルが可能で、介護保険も利用できます。
介護度によって変わってきますが、1割負担なら月額864円、2割負担なら月額1,728円となります。
レンタルは、フランスベッドやダスキンなど大手企業で扱っていますので、気になる方は問い合わせてみると良いですね。
このような機器を利用することで、徘徊の患者さんを介護するストレスが少しでも軽減できれば良いですね。