看取り介護(ターミナルケア)付き老人ホーム・介護施設
2020/08/08
看取り介護付(ターミナルケア)の老人ホームや老人施設とは、人生の終末期まで対応してくれる施設であることを意味します。
また、末期がんや認知症などの病気によって延命治療が困難であると医師が判断した場合、身体的・精神的な苦痛をできるだけやわらげるように介護・看護をすることを「終末期ケア(ターミナルケア)」と言います
ターミナルケア対応ホームの施設利用者は、住み慣れた場所で最期を迎えることができます。
施設では積極的な治療はできませんが、身体的、精神的な苦痛を和らげるための緩和ケアや介護サービスをしてくれます。
最後は、地域の医療機関と連携しながら看取りまで行ってくれるため、「終の棲家」として最後まで安心して生活できる体制を提供しています。
看取り介護(ターミナルケア)を行っていない施設の場合、終末期になってから新たな施設探しや費用が必要になるなどの問題が発生しますので、しっかり確認しておく必要があります。
ここでは、介護度が進み寝たきりになっても、看取り介護・終末期ケアに対応している老人ホームやサービス付高齢者向け住宅を探すことができます。
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看取り介護について
何歳まで生きられるか想像もつきませんが、人はやがて亡くなります。最期をどこで迎えたいか、家なのか?ホームなのか?病院なのか? 前もって、家族と話し合い、決めておくことが大切です。
最期の時を迎える時、そこが住み慣れた場所であれば理想ですが、住居型老人ホームの場合は、最期のケアができないため、病院に移動することになります。(※ガンなどの病気の場合で治療の継続を求める場合は病院に移動することもあります。)
終身介護や看取り付、ターミナルケアの老人ホームを選ぶと住み慣れた場所で最期を迎えることも可能です。
死期が近づいたとき、延命治療を希望するか、延命治療を希望しないか、前もって自分の意思を伝えておくことで、希望通りの最期を迎えることができます。
ホームや施設によっては、最期が近づくと部屋に家族の宿泊を許可する所もあり、家族に看取られながら逝くことができます。家族がそばに居て、声をかけたり、身体をさすったりすることで、安心し、安らかな最期を迎えることができます。
尊厳死について
尊厳死については、色々な著名人が自分の意見を語っています。
最近では、橋田寿賀子さんが「スイスで尊厳死したい」と語ったのが話題になりました。
ここで言う尊厳死は安楽死にあたるものと思われます。
橋田さんのように自分の最期の時期は自分で選ぶことを希望している高齢者も多いと思いますが、難しいのが現状です。
尊厳死の条件
- 治る見込みや回復する見込みがなく、死が避けられない状態である
- 延命治療を拒否を希望する本人の意思や家族の意思がある
- 治療を中止し「自然の死」を迎えるための決定である
安楽死の条件
- 患者が耐え難い絶望的な肉体的な苦痛に苦しんでいる
- 死を避けることができず、その死が迫っている
- もはや肉体的な苦痛を取り除くことや緩和する方法がなく、他に代わる手段がない
- 命を絶つことに対して患者の明確な意思表示がある
尊厳死と安楽死は、似ていますが全く別のものです。
簡単に言うと、尊厳死は、延命治療をやめることで自然に亡くなるのを待つ行為であるのに対し、安楽死は、医師による何らかの幇助(ほう助)により命を絶つことを意味します。
老人ホームなどに入所している高齢者の場合、自分の最期は自分で決める場合、そのほとんどが「尊厳死」になります。
消極的安楽死
延命治療を拒否することは、消極的安楽死とも言われています。
薬物などにより死を決定づけるものを「積極的安楽死」に対して、「人間の尊厳を保って自然に死にたい」と言う尊厳死を「消極的安楽死」と位置付けています。
消極的安楽死の中に、「食事を摂らないで衰弱死する」と言うものがあり、賛否を巻き起こしています。
一般的な老衰とは、だんだんとご飯が食べられなくなり、やがて水分も摂れなくなり、人は亡くなります。
全く飲まず食わずになってから1週間~10日と言われていますね。
これを、自らの意思で行い、やがて衰弱して死を待ちます。これは、一種の自殺行為では?と捉えることもできます。
安楽死の条件を満たさない高齢者が、「もう生きている意味がない」と思っても死ぬことは許されません。
残された家族を思うと自殺なんてできないと思う高齢者が、食事を拒否することで衰弱死する。
このような行為は超高齢者時代を迎えた日本ではしっかり考えていかなくてはならないテーマだと思います。