レクリエーションに参加させ介護費用を上げる施設に不信感 失敗談④
私は5年前に、母親を介護付有料老人ホームに入居させたのですが、入居させてから1年程度で入居させたことを後悔するようになってしまいました。
理由のひとつは、この老人ホームの介護体制に不安感を抱いたことがきっかけです。
入居者60名に対して夜間の介護はたったの2名
この老人ホームは、入居しているお年寄りが60名弱いらっしゃったのですが、夜間勤務の介護職員がたった2名なのです。
それで、年に1度開催される入居者家族と施設責任者との話し合いのなかで、夜間勤務体制を手厚くしてほしいと要望しました。
老人ホーム側は「前向きに検討するが、経営状況から判断して、これ以上夜間勤務体制を手厚くすると赤字経営になってしまう」という回答しかしてくれませんでした。
また、私たち家族が「もし夜間に火災が発生したら、入居者全員を避難させることは可能なのか?」と質問すると、老人ホーム側は「消防訓練は年に2回実施しており、避難計画も消防署に提出して受理されているため問題ありません」との回答でした。
私たち家族は、これでは話にならないと大いに不満を抱きました。
レクリエーションの参加で介護費用がどんどん高くなる
また、もうひとつ理由があります。それは、毎月の介護費用が時折高くなるときがあるのです。原因はわかっていまして、毎日のように老人ホーム内で実施されるレクリエーションでした。
レクリエーションといっても介護が必要な入居者向けの企画なのですが、近所への散歩や、カラオケ、手足を動かす体操など、毎日のように実施されていました。
このレクリエーションについては介護保険は適用されませんので、レクリエーションの内容によっては1回参加するだけで5000円も費用負担が発生することが、しばしばでした。
老人ホーム側は収益を向上させるために、担当の介護職員が熱心に入居者にレクリエーションへの参加を促しているのでした。
私の母親をはじめとして入居者は、もはや正確な介護費用の計算などできない状態になってますから、好きなだけレクリエーションに参加してしまうのです。
その結果、毎月の月額費用が高騰してしまい、施設を利用している家族の経済的負担が増してしまうのでした。
これについても、年に1度の話し合いで老人ホーム側に対してクレームを言ったわけですが、善処する程度の回答しかありませんでした。
安全無視、利益第一の施設に対し不信感
老人ホームの運営の利益を上げなければならないことはわかりますが、そのために入所している人の安全を犠牲にしたりしてはだめだと思うのです。
先日の台風で川が氾濫して岩手県のグループホームのお年寄りが9人が亡くなられたり、群馬県内の老人福祉の火災で逃げ遅れた入居者10人が亡くなられたりと、最近はこのような事故がたくさん起こっています。
安全のための改善の要求をしても何も変わらない施設に、大切な母を任せておく気にならないのです。
また、レクレーションに参加させてもらうのは嬉しいのですが、お金の判断のできない人を積極的に誘って、あとで高額な請求をするのはひどいと思います。
私は、老人ホーム側の姿勢が全般的に不誠実だと思っており、母親を入居させて5年経過したいま、母親を別の老人ホームに転居させようかと検討しているところです。